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この狭い部屋は、この建物の中でも一、二を争う(?)狭さだ。
この狭さに、最大4人が一緒に暮らしていたことがあるらしい。
昔の人は辛抱強かった。
他の部屋と違うところは
押入れがふすまでなく戸板であること、
そのとなりに物入れがあること、
つくりつけの洋服ダンス、しかも鏡までついてゴージャスな点。
妙な角部屋なため、二つの窓の間に角度がついていて
そこから切り取られた風景がなんともおしゃれである。
何代も暮らした後、この部屋は
他人に貸していたのだが数年前から行方不明だった。
取り壊しが決まって初めてここを訪れた時
確かに鍵がかかっていたのだが
次に訪れた時、鍵ははずされ
残っていた物は、フトン一式・あとづけの吊り戸棚・まな板・菜箸・チープなタンス。
それらと、蛍光灯・カーペットなども全部処分するように言われ
防塵マスク・軍手・ウィンドウブレーカーを装着し
変になりそうなくらいのホコリとゴキブリのフンらしきものと闘いながら処分した。
壁にかかっていたのは1998年6月で止まったカレンダー。
家賃はそれ以前もずっと滞納したままである。