アクリル絵の具の使い方1:用具編

アクリル絵の具の使い方、acrylicバナー

このページではアクリル絵の具を使うための用具について少し詳しくご説明します。
初心者向け商品へのリンクも掲載しますが、ご参考のうえ実際に画材店などで手に取ったり店員さんに相談しながら価格等吟味しご購入されることをおすすめします。

絵の具の種類、何を選ぶ?

さてさて、いよいよ本題。アクリル絵の具には色んな種類があるの~
何を描きたいか、どういうものに描きたいか、どう利用したいかな~?。

普通のアクリル絵の具/半透明

●仕上がりが割とつるっとしていてお肌のきめ細かな感じ
●透明、半透明があって重ね塗りをするととても美しい。
●下地の色に左右されやすい
●スキャンや写真では再現しにくい透明感が出て、油彩に近い感じが出せる。
(リキテックス ソフトタイプなど)
●水彩のようなにじみも作りやすい。
●光沢のあるつるつる面のようなものに塗って乾くとビニール?のように伸びがあり、剥がせる。

ガッシュ (GOUACHE)/不透明

●グァッシュと呼んだり。描きあがりの表面はざらっとしている。
●下に描いたものを覆う(隠す)被覆性が高い。
●反射しにくいので写真やスキャンでも色の再現がしやすい。
●輪郭(境界)のあるポップな絵に向いている。
イラスト、デザイン向け。
●どちらかといえばこっちが種類多く安価に出回っている。


さらに、、透明度の違いでさまざまに使い分けることがあります。

同じメーカーでも、半透明や不透明、ざらっとしたガッシュなど・・
たいていチューブに書いてあります、通販だと商品の詳細をご確認くださいね。

ゴールド(金色)・シルバー(銀色)などはグレードでお値段も数段階♪

また、似たような色、同じ色でもソフトタイプ、レギュラータイプ があることも。(リキテックスなど)

とろりとして使いやすく水にもなじみやすいのはソフトタイプ。

歯磨き剤くらいの練りの強いレギュラータイプがほとんどです。
水を加えて混ぜればソフトタイプと変わりません。
(あとのページでご案内するメディウム等と混ぜて調整してもよい)

パレット

アクリル絵の具はすぐ固まるのでほんの少量を出して使いきります。よくあるプラスチックのパレットだと固まってとれなくなるのでオススメできません。
(無理に削ったりせず一晩水に漬けておくと剥がしやすくなります)
乾燥を遅らせる用具もありますが、そのままで乾きがどれだけ早いのか体感しておくと良いと思います。(捨てる紙やプラスチックのものに少量塗って違いも体感しよう)

ペーパーパレット

何枚もノート状になったペーパーパレット(紙パレット)は表面がラミネート加工で紙なのに出した絵の具が染み込まず、つるっと絵の具を使い切れます。 汚れきったら剥がして次のシートを使います。
使い捨てなのですが、固まった上にもまた絵の具を出せるので同じシートを長く使ってます。

写真プリント用紙などの保護材?なども捨てずにパレット替わりに使います。
これは紙パレットよりつるつるなので使い切ると気持ちいいんです。
他にもお皿やビニール袋でも何でも染みこまず筆に負けぬハリのあるものなら何でもパレット~♪
上の写真のようになってしまった紙パレットのシートもひとつの「アート」と思えば好きな形に切ってコラージュ【切り貼り】にも使えて楽しさ5割り増し!

便利なものも次々に出てるよ✨
探す楽しみもあるの~

ウェットパレット(水パレット)

市販品で、水に浸したスポンジを敷いて上に紙パレットのような専用の紙を置いて
絵の具を出しておくと、 フタもついているので数日そのまま使えるという。
替えペーパー も別売りされているので
密閉容器でオリジナルパレットを作れるかもしれませんね。

水パレットには安価なものから絵の具収納部分もついた高価なものがありますが場所をとりそうなのでアクリル専門で描きたい人や水彩風にはおすすめかも。

筆洗(ひっせん)

アクリル絵の具の筆はお水で洗うよ~
さっと洗えるように、あなたのお気に入りを見つけよう✨

筆は筆洗に入れたままにしていると底に当たって毛先が曲がり
使い物にならなくなります。

一般的な筆洗

学童用のプラスチック筆洗などはフチに筆を置く溝のついたのもあります。
仕切りのある筆洗は一見便利そうですが、
濃いまま洗う用とすすぎ用ひとつずつ別にご用意することをおすすめします。

空き瓶でOK

わたしはジャムの空き瓶(高さ7センチくらい)を使ってます。
洗い用、すすぎ用。水替えが面倒だから予備なども。。。。
小さな絵なら一つで充分。
あまり深いと、短い筆が水没したり、柄まで濡れてぬぐうのが大変だったり・・
瓶のフタをするとペットがうっかり呑んでしまったりを防げますが
うっかりそのまま放置するとお水は腐ります、こまめに汲み替えましょう!

筆拭き

ボロ布・雑巾でOK

なんにでも使える夢の布、それはぞうきん!
筆を水で洗う前になるべく雑巾でぬぐいとる、というか、雑巾に描く感じ、
裏表裏表、すいすいすいっと、その後洗うと水があまり汚れずにすみます。
濡れた筆を拭くためにきれいなものと2枚置いておくといいです。
使い込んでちょっとカタくなったくらいの雑巾ならケバも筆につきません。

筆に絵具がたくさんついたままだと洗うのもたいへんなの~。

キッチンペーパーやウエス

小さな絵をちょこっと描くなら、台所からちょっと1枚、キッチンペーパーを失敬してきても。

私はホームセンターなどで買える「布製ウエス」を気に入ってます。
工業用品、土建関連、自動車関連売り場にも。
安くて、雑巾のように糸くず(繊維)が出ないところが好き。

我が家には猫がいるのでタオル地だと毛がつきやすくて筆先にいつも1本くらいは猫毛・・・
タオル地より筆をぬぐいやすい、
ですね。
広げておけば乾くのも早いので好きかも。

紙など

ねえねえ、何に描くぅ?

紙じゃなくても色々なものに描けますが最初は紙にしときましょうか。
水を少なめに使うなら薄くても大丈夫。
厚紙でもイラストボードでもダンボールでも。
多少反りますが気にしなければよしってことで。

キャンバスを模したアクリル画練習用の紙、水分でボコボコにならないよう3方が固められたブロック紙も便利です。描き終えて乾燥したらナイフ等差し込んで剥がします。練習用とはいえ、作品作りに活用する方も多いようです。

図工などのお絵かき現場では白い画用紙が定番ですが、私のおすすめはダンボール!
白い絵の具が映えてなかなかオシャレです。
荷物が送られてきたダンボールで充分♪箱状のままで絵の具を薄めず
アクリル絵の具のポップな発色を活かして
おもちゃ箱なんかに利用してもかわいいですよ。

日頃からアクリル絵の具で描けそうな端紙などを保存しておくと役立つことがあります、
プリント紙に入っている厚紙、電化製品のプラスチック部分、靴、バッグ、その他アクリル絵の具は色々なものに描けるのです。

板に直接キャンバス布を張ったキャバスボードとか・・木の枠にキャンバス布が張ってある「張りキャンバス」が本格的な雰囲気かつ意外とリーズナブルです(木枠とロールキャンバスを自分で張るよりラクだし安い)。大きさも色々あります。
100円ショップにも小さなものが置いてある場合があります。

ピンからキリまでの筆ですが天然素材でなくコシのある筆がいいです。
ご自分の描きグセや好みが決まってきますので色々お試しください。
アクリル画の筆は消耗品、高級な専用筆は確かに痛みもゆっくりですが
後述の「ぬぐう」「早く洗う」くせづけとペースを作れるようになってから
のほうが後悔が少ないように思えます(汗)

画材店、文房具店だけでなくホームセンターの塗料売り場でもアクリルに向いた筆はあるんです。
なんと・・丸筆、平筆、ときにはライナーかアンギュラーまでセットになって100円ショップで単品で買うより安いことも。

筆がなくても、「指」。これさえあればというくらい優れものです。
でも紙により描きすぎて指の腹が擦れて痛くなることがあります。
他には古いカード類、紙切れ、布切れ、スポンジ、海綿、割り箸、鉛筆のお尻とか何でもOK!
もちろんチューブの口をそのままこすりつけても楽しい!

私のお気に入りは「学童用の筆」

安い 
惜しまず使えます。
手に入りやすい
スーパーの学童用文具コーナーにだってあります。
短い
これは柄が鉛筆サイズ。筆って大体長すぎるので
鼻の穴に刺さったこともあり!
転がらない
おしりに四角い転がり防止がついていて
多少傾いた面に置いても落ちません。
種類も豊富
スーパーなどですと限られていますが画材店や通販で色々見つかります。

筆のクリーナー(オプション)

筆はいつもすぐに洗う習慣を、というのが理想ですが、何種類も同時に使って絵を描いていると放置しがちで、特に「根本が妙に膨らんできたな・・・」と気づいたら、それは奥で固まりかけている合図です。
一度固まってしまうと水洗いだけでは軟化してくれないのがアクリル絵の具です。

緊急措置としての筆のクリーナーも用意しておくと安心です。
ただし筆の毛部分は痛みやすくなりますし、液剤に漬けるのは筆の収まっている金属部分が少し浸る程度に。
深く浸して柄まで浸透してしまうと接続部までガタガタになってしまうことがあります。

以上、初めてのアクリル絵の具ワークに必要な最低限のものをご案内させていただきました。
詳しくは後述しますが、何をどう、何に描きたいかで道具や絵の具の種類も違ってきますので、ワクワクしながら次ページからもご覧いただけると嬉しいです。

早く描きたいよね!
その前に・・・

アクリル絵の具で遊ぼう!2:”超”知っておこう